実名制

発言に責任を持つのは今のネットでは当たり前です。
現に完全な匿名性をもつサイトなどありません。


http://ascii.jp/elem/000/000/105/105389/にある池田氏の記事によると

他方、急成長している米国のSNSFacebook」は、7000万人を超す会員のほとんどが実名だ。下に示した私のプロフィールのように、写真を出して出身大学や政治や宗教についての考え方まで明らかにしている人が多い。しかし互いに実名だと、誹謗中傷はほとんど起こらない。やった人がコミュニティーで相手にされなくなるからだ。議論のレベルも高く、有名な専門家が学生と議論していたりする。

なるほど、確かに実名制なら、発言一つ一つがその発言者の性格をそのまま表してしまうので誹謗中傷は起きないだろう。
ただし、議論のレベルが高ければ。


実名制をとるmixiを見れば自己自慢日記や、感情が入った議論・・・というより罵倒がほとんどである。
そもそも日本人は議論をしたがらないので有名だ。
これは日本の昔からのしきたりや文化の影響なので、仕方が無いと思う。
論理的な議論をしようと努める人は少数派である。


匿名制のサイトは必ず、誹謗中傷がある。
しかし、利用者はそんなことがあることをわかっている。
むしろその中傷ではなく、相手の言おうとしていることにだけに注目している。
「挑発に乗ったら負け」「感情的になったら相手にもされない」が暗黙のルールなのだ。


また、議論だけではなく遊びも匿名制のサイトのほうがよい。
実名のときに、気を使うことをしなくてもいいからである。
一般社会で引くようなネタを使えるのは匿名制だけである。
引くことが無ければ実名でもいいのだが、「オタク」を馬鹿にする日本の現状では不可能である。


さらに、日本だけなのかわからないが、実名や写真で個人の特定をすることもあろう。
その容姿や地位を多数で攻撃することも平気でするのだ。
現に今でも本人が知らない小さな個人サイトで、それが平気で行われているのだ。*1


アメリカでは実名でも議論が成り立つだろうが、日本では成り立たない。
アメリカのような国で流行っていることが日本で流行るとは限らないのだ。
そもそも日本のネットコミュニティーは下降気味である。
狭い国だから、学校や職場だけで日本のあちこちの知り合いを作れるからじゃないかな?
ネットに頼る必要が無いしね。

*1:経験あり。標的は友人だった。